佐々木譲が中心となって取り組まれている電子絵本プロジェクトの第二弾で、メイドイン北海道の電子絵本(電子書籍)を制作して、北の文化を全国に発信しようという試みです。(第一弾は、佐々木譲が自ら書いたシナリオをもとに電子絵本「サーカスが燃えた」を制作。2010年冬にApple社のiTunes App Storeから配信されiPad総合無料アプリカテゴリのダウンロードランキングNo.1を獲得、さらにiPhoneでも配信され高い評価を得ました)
今回募集するのは、絵本のもとになるシナリオ(文章)です。テーマも題材も自由。楽しい物語でも、センチメンタルなお話でもかまいませんし、子供向けでも、大人のための絵本という切り口でも結構です。北海道に在住の方ならどなたでも応募OKです。
寄せられた作品は、佐々木譲や本プロジェクトスタッフが厳正に審査し、採用作品を選定します。選ばれた作品には、同じく佐々木譲監修のもと、北海道在住のイラストレーターが、そのイメージやストーリーに最適な絵を制作。さらにBGMや効果音も添えられ、今秋北海道発のオリジナル電子絵本アプリとして、Apple社のiTunes App Storeから配信される予定です。
本作品のシナリオの著作権は、シナリオを執筆した作者に帰属します。受賞作の優先出版権、ならびに優先映像化権(アプリ・DVD・ビデオ等)は、入選決定の日から3年間「Joh's Picture Book Project 」に帰属します。単行本や文庫化などの出版の際は、規定の著作権使用料が著作権者に別途支払われます。
[〜7月20日]絵本のシナリオ募集
[7月下旬]採用作品決定
[8月〜9月]イラスト制作、音楽制作
[9月〜10月]iPhone用アプリ開発
[11月]Apple社iTunes App Storeで配信
知人から今回の絵本のシナリオ募集の話を聞き、「チャレンジしてみようか」と軽いノリで友人と話したのが応募のきっかけです。とはいっても絵本のシナリオを書いた経験はなく、こういった長文の作品的なものを手がけたのも、学生時代の作文以来…(笑)。そんな感じでしたから、まさか自分の作品が選ばれるなんて思ってもいませんでした。なんだか夢のようで感激しています。
今回の作品は言葉遊びからのスタートでした。同じ発音の違う意味を持つ言葉をならべ、それをつなげていくうちに、いつの間にか家族の物語に育っていったんです。制作期間は約3日。i-podの電子書籍になることを念頭に、ストーリーが単調になってしまわないよう心がけました。
私も幼少時代は、よく両親に絵本を読んでもらったものです。私のシナリオも、お父さんお母さんが子供たちのために読み聞かせしたり、あるいは子供たちに大きな声で読んでもらえるような、すてきな電子絵本に仕上がったらいいなと思っています。
どんなイラストレーションがつくのか、どんな音楽が添えられるのか、今から楽しみです。
このたびは、本当にありがとうございました。
公募していたiPhone版電子絵本のシナリオが132篇も集まりました。すべてに目を通し、選考会で熱い議論を経て決定した採用作は、寺崎好美さんの『はるがくる』。家族が増えることの幸福と喜びを小さな男の子の視線で表現した作品です。言葉遊びの要素もあり、全体のリズミカルな日本語が魅力的。絵と音楽が加わると、どんな絵本となるのか、いまから大いに期待しています。子供も大人も楽しめる作品になることでしょう。
公募したのは「電子絵本のシナリオ」であって、必ずしも「童話」に限定してはいなかったのですが、「童話」の枠に小さく収めてしまった作品も多かったのがちょっと残念。電子絵本という表現形式の可能性を最大限に生かすような、想像力を飛躍させた作品がもっとあってもよかったのにとは思います。
採用作品のほか、わたしには次に挙げるような作品も印象に残りました。
『夢見るシグナル』(ふじきまさこ)。
小動物を擬人化した作品が多かった中で、信号機を擬人化するという設定が秀逸でした。
『おうちたからさがし』(中村和子)。
視点をうちの中を這い回る赤ん坊の目に限定した作品。「たからもの」が何であったかのラストも温かい。絵を見たい、と強く思わせる作品でした。
『クスリバコ』(古川裕子)。
働く独身女性の日常の中に、絵本となる物語を発見している点が新鮮です。大人向けの絵柄を想像しながら読みました。
『そばにいるよ』(Eleanor.s)。
満ち欠けする月のひとり語り。一ページごとに詩的イメージを強く喚起してくれる作品。電子絵本の方向性としてひとつの典型にもなりえる作品でした。
『パイロットのヨハンさんと雲のつゆ太』(成樹久美子)。
梅雨雲を擬人化した物語性の強い作品。地球スケールの視点がユニークでした。
応募作全部を読んで思いますが、創造意欲にあふれたひとは、いまや自分ひとりで電子絵本、電子書籍の制作に取りかかってもよい時代なのですね。技術的にはもう、個人が小さなコストで作品を制作し、世界に向けて発信することが可能です。テキストも絵も音楽も、すべて自分で作ってしまうという電子絵本クリエーターが、明日には大量輩出してくるのでしょう。そんな時代になっていることを、少しうらやみつつの選考でした。
採用作品が決定いたしました。(現在、受付は終了しております。)
北海道在住の方ならどなたでも。
募集するのは、絵本のシナリオ(文)だけです。あらすじや筋書きは不可。ご自身で制作した絵本や、絵本用のイラストをご応募されても受け付けられません。なお応募作品は未発表のものに限ります。
2011年7月20日(水)消印有効
採用された方には、本プロジェクトの実行委員会より賞金10万円を差し上げます。
完成した電子絵本は有料アプリとして配信予定です。(金額は未定)
その売上金の20%相当をシナリオの作者に配分いたします。
残りの売上金は全額、日本赤十字社を通じ東日本大震災の被害者義援金として寄付されます。
8月1日(月)ホームページ上でご報告します。
〒060-8647
札幌市中央区南2条西6丁目13-1 南2西6ビル (株)北海道アルバイト情報社内
Joh's Picture Book Project事務局「えほんのシナリオ」係
採用されたシナリオには、佐々木譲の監修のもとイラストや音楽が添えられ、最終的にはApple社のiTunes App StoreからiPhone対応の電子書籍として配信される予定です。
この試みは佐々木譲のほか、道内在住のクリエーターや出版社、アプリ制作技術者で構成される「 Joh’s Picture Book Project 」で運営されており、(株)北海道アルバイト情報社内に事務局をおいています。
〒060-8647
札幌市中央区南2条西6丁目13-1 南2西6ビル
(株)北海道アルバイト情報社内 Joh's Picture Book Project事務局
Tel.011-223-3337[担当:金澤]
Email info@jpbp.org(※@を半角文字に変更して送信ください。)